Typhoon Of Love
⑥ (叶美サイド)
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「バレたからには仕方ないんじゃない?いい?真梨」



「うん…もういいよ」



「龍人、じゃあお願い」



「え、あー。…これって順を追った方がいい?」



龍人たちの会話を顔を見ながら聞いていると、龍人が私に向かって聞いてきた。



「うん。…分かりやすい方が…。てか最初に話の要約をしてほしい」



「あ、わかった」



龍人はそう言って深呼吸し、そしていきなり土下座をし始めた。



「叶美ごめんなさい!!俺…叶美を騙してたんだ、今まで。…本当最低だよな…」



「…じゃあ、あの告白も、あのキスも、あの指輪も…全部全部嘘だったの?!私を騙してたの?!」



「…告白以外はそういうことです」



「えっ??」



私はボロボロとさっきより大粒の涙が流れていたが、それは一瞬止まった。



「本気で叶美のこと好きで、でも俺にはなかなか振り向いてくれなくて…。叶美は一真ばかりを見てた!!」

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