Typhoon Of Love
⑨ (叶美サイド)
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「…ッ!!」



一真は真梨ちゃんのその言葉を聞くと、何かを思い出したように顔を赤くして俯き始めた。



「結木先輩」



「は、はいっ」



「ヒドいと思いません?この言葉」



「え!!あ…うん。ちょっとね」



「覚えてませんか?結木先輩。これ言われたの、結木先輩に覗かれたときの話なんですよ」



私は驚いた。
私が誰かの告白タイムを見てしまったのは一度しかない。


中3のあの時。
最近よく夢に出てくる話。

あの相手がまさか真梨ちゃんだったなんて。

私の顔を覚えられていたなんて。


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