Typhoon Of Love
⑩ (叶美サイド)
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「その日です。私の計画が始まったのは」



真梨ちゃんは一真を睨み付けてそう言った。



「私は結木さん、あなたよ。」



沙姫は少し声を荒げて言った。



「結木さんのこと、私いつも挨拶してくれていい人だなって思ってた。でも、付き合ってもないのに矢吹と一緒に帰ったり…。私みたいに本気で好きな人いたのに、ああいうの見せつけられると傷つくの。それにね、いじめとか矢吹は嫌いだからもっとイライラが募っていくばかり。そんな中、昔から仲良かった真梨にその計画を聞いたの」



「…みんな2人に傷つけられたから、今まで4人で2人を傷付けられるように努力したんです」



「あの写真も、あの指輪も全部嘘」



「神田兄弟はお金で雇ったの。あの人達、お金持ちのくせにお金には目がないらしくて…。全部龍人が助ける設定ってことも言ってあった」



龍人以外は全く悪気なさそうに次々と言葉を発する。

龍人がこんな計画に乗ったことを考えなければ、本当はすごく優しい子なのかもしれない。


まだ、やり直せるんじゃないかって思った。


そんなことを考えていると、一真が口を開いた。



「龍人が叶美を好きだったのはよく分かった。でも何で金井とキスしてた?!」

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