僕を落としてみせて
「はじめまして、東野麻衣(とうの まい)って言います。君の名前は?」
私の隣で本を読んでいた彼は本を開いたまま私を見る。
「はじめまして、月野綾乃(つきの あやの)です」
そう言って直ぐに目線は分厚い本へいってしまった。
……それだけ!?
もっと、なんかこう、『よろしく』とかないの?
「月野綾乃くんか〜。よろしくね」
次は視線を本に向けたまま、はい、と答えた彼。
素っ気ないなぁ。
と思ったけれど、予想通り。
私は彼を知っている。
彼は生徒会に入っていて、前にかっこいいな、と少し思っていたので苗字ぐらいは覚えている。
見るからに冷たそうな彼はきっと話す時も素っ気ない感じなんだろうな、と予想していた。
4月。高校二年生になった。
クラス替えして名前順で席隣になったのは、月野綾乃くんでした。
私の隣で本を読んでいた彼は本を開いたまま私を見る。
「はじめまして、月野綾乃(つきの あやの)です」
そう言って直ぐに目線は分厚い本へいってしまった。
……それだけ!?
もっと、なんかこう、『よろしく』とかないの?
「月野綾乃くんか〜。よろしくね」
次は視線を本に向けたまま、はい、と答えた彼。
素っ気ないなぁ。
と思ったけれど、予想通り。
私は彼を知っている。
彼は生徒会に入っていて、前にかっこいいな、と少し思っていたので苗字ぐらいは覚えている。
見るからに冷たそうな彼はきっと話す時も素っ気ない感じなんだろうな、と予想していた。
4月。高校二年生になった。
クラス替えして名前順で席隣になったのは、月野綾乃くんでした。
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