Shooting☆Star
☆4話☆
事務所の戸締まりをして、4人で祐樹の車に乗り込む。
いつもなら電車かタクシーを使うのだが、「4人なら乗れるし、送るよ」という祐樹の言葉に甘えることにした。
事務所からは百香の家が一番遠い。
一応、事務所に仮眠を取れるスペースもあるが、百香はダイチの部屋に泊まるつもりでいた。
一番近くに住む拓巳をアパートの前で降ろして、ダイチのマンションへと進路を変える。後部シートに座った百香の前でミラー越しに祐樹が険しい顔をするのが見えた。
「ユウくん、どうしたの?」
「ダイチ、気づいたか?」
「ああ。後ろのやつだろ。カメラ隠す気もないんだな。あ、百香、後ろ見るな。」
後ろのやつ、と聞いて振り返ろうとした百香を、ダイチが制する。
「どうする?狙われてるのは多分ダイチだろ?」
どうする?と、訊かれて、百香はようやく気付いた。
今、ダイチの部屋に二人で帰ったら確実に撮られる。
ツアー中にマネージャーとのスキャンダル。しかも前回の女優との報道から1月も経っていない。
流石に、それだけは駄目だ。
駄目だけど…
ぐるぐると考える百香の手を膝に掛けた上着の下でダイチがぎゅっと握る。
「明日、約束してるんだよ。ずっと行こうと思ってたからさぁ。」
派手なロゴとキャラクターの描かれたチケットを、ダイチは片手でポケットから取り出して祐樹の顔の横でヒラヒラと振って見せる。
あれから3人でいる間、ダイチは祐樹には百香との関係を隠さなくなった。
「いや、ダイチさ、お前、この時期にそれは軽率過ぎねー?」
「だって他に休みないだろ!ファンだってまさかこの時期に、俺がそんなところに居ると思わないだろ。」
「マジかよ。マジでそれ言ってんのかよ…。あーもー。」
「ねえ、私、考えたんだけど。」
「なに?」
「この状況って三択だよね。」
いつもなら電車かタクシーを使うのだが、「4人なら乗れるし、送るよ」という祐樹の言葉に甘えることにした。
事務所からは百香の家が一番遠い。
一応、事務所に仮眠を取れるスペースもあるが、百香はダイチの部屋に泊まるつもりでいた。
一番近くに住む拓巳をアパートの前で降ろして、ダイチのマンションへと進路を変える。後部シートに座った百香の前でミラー越しに祐樹が険しい顔をするのが見えた。
「ユウくん、どうしたの?」
「ダイチ、気づいたか?」
「ああ。後ろのやつだろ。カメラ隠す気もないんだな。あ、百香、後ろ見るな。」
後ろのやつ、と聞いて振り返ろうとした百香を、ダイチが制する。
「どうする?狙われてるのは多分ダイチだろ?」
どうする?と、訊かれて、百香はようやく気付いた。
今、ダイチの部屋に二人で帰ったら確実に撮られる。
ツアー中にマネージャーとのスキャンダル。しかも前回の女優との報道から1月も経っていない。
流石に、それだけは駄目だ。
駄目だけど…
ぐるぐると考える百香の手を膝に掛けた上着の下でダイチがぎゅっと握る。
「明日、約束してるんだよ。ずっと行こうと思ってたからさぁ。」
派手なロゴとキャラクターの描かれたチケットを、ダイチは片手でポケットから取り出して祐樹の顔の横でヒラヒラと振って見せる。
あれから3人でいる間、ダイチは祐樹には百香との関係を隠さなくなった。
「いや、ダイチさ、お前、この時期にそれは軽率過ぎねー?」
「だって他に休みないだろ!ファンだってまさかこの時期に、俺がそんなところに居ると思わないだろ。」
「マジかよ。マジでそれ言ってんのかよ…。あーもー。」
「ねえ、私、考えたんだけど。」
「なに?」
「この状況って三択だよね。」