好きなのに…
「ひ、久しぶり」

奈々はすごく綺麗だった。
最後にあった時より大人びている。
ああ、私は場違いな人間なのかもしれない。
一条財閥の令嬢という肩書きだけを背負って
それでも、なんの役にも立たない。
ただの根暗な女の子。


「綺麗だね。奈々。」

奈々は何も喋らない。

「おめでとう。奈々」
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