好きなのに…
やっと、貴方の温もりに触れられた。
こんなに安心する場所はない。

「美香、辛い時に一緒にいてやれなくてごめん。」

私は首を横に振る。

「葵は、しっかり支えてくれたよ…?」

だから、もう言わなきゃ…
もう、解放してあげなきゃ…

私は5年間薬指にはめ続けてきた
指輪を外した。
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