Beast Love
屋上から教室に戻って来た私は、頭にはてなマークを浮かべていた。
(あんなに悲しそうな玄武くんの顔、初めて見た。……それに、『君のせいじゃないから 』って、どういう意味だろう。もしかして、彼が部活を辞めたことと何か関係が…………)
「ノゾミちゃん、手紙渡せなくて残念だったねー」
動物園のような騒がしさの中、ハルカくんが頬杖をついて受取拒否された手紙を見つめている。
「この手紙、中になにが書いてあるんだろうねぇ」
封筒の中身に興味津々な彼を、一応静止する。
「開けちゃダメだよ、これは乙女の心情を綴ってるかも知れないんだから」
そんな噂をしていると、教室の入り口に見覚えのある人物が立っていた。
「あ、あれは……」
手紙の主、バスケ部マネージャーの井川 小雪さんである。
(あんなに悲しそうな玄武くんの顔、初めて見た。……それに、『君のせいじゃないから 』って、どういう意味だろう。もしかして、彼が部活を辞めたことと何か関係が…………)
「ノゾミちゃん、手紙渡せなくて残念だったねー」
動物園のような騒がしさの中、ハルカくんが頬杖をついて受取拒否された手紙を見つめている。
「この手紙、中になにが書いてあるんだろうねぇ」
封筒の中身に興味津々な彼を、一応静止する。
「開けちゃダメだよ、これは乙女の心情を綴ってるかも知れないんだから」
そんな噂をしていると、教室の入り口に見覚えのある人物が立っていた。
「あ、あれは……」
手紙の主、バスケ部マネージャーの井川 小雪さんである。