Beast Love
確かにやたらこのパーカーくんバスケ上手いなぁとは思っていたけど、まさか正体が元バスケ部エースの玄武くんだったなんて…………。
「再会の余韻に浸ってるところを悪いけど、そろそろ彼を止めに行こうか。血の海が出来ちゃう前に、ね」
苦笑いを浮かべる玄武くんが指差す先には、大学生の胸ぐらを掴んだまま、一触即発の空気を孕むマサトがいた。
「ホンマに血の気が盛んやなぁ」
「マサトくん、怖ーい」
傍で仲裁に入っている白虎町くんとハルカくんと同じくため息を吐いて、今にも殴りかかりそうなご主人様(仮)の名前を呼ぶ。
「ちょっとマサト、やめなさいよ」
続いて玄武くんも、リアリティー溢れる彼の現状を踏まえて警告する。
「マサト、学校から『次に暴力沙汰を起こしたら謹慎処分だ』って言われるんだろ? こんな人気の多い場所で殴ったら、即通報されるぞ」
その言葉に心を動かされたのか、力を込めていた拳がゆるりと開かれた。
気道を締め上げられていた大学生はお尻から床に着地し、荒々しく酸素を吸い上げる。
後ろに棒立ちになっていた他の大学生ふたりが、マサトを見つめながら大きく目を見開いていた。
「ま、マサトって…………まさかお前が、あの『鳳凰 正人』か…………?」
「再会の余韻に浸ってるところを悪いけど、そろそろ彼を止めに行こうか。血の海が出来ちゃう前に、ね」
苦笑いを浮かべる玄武くんが指差す先には、大学生の胸ぐらを掴んだまま、一触即発の空気を孕むマサトがいた。
「ホンマに血の気が盛んやなぁ」
「マサトくん、怖ーい」
傍で仲裁に入っている白虎町くんとハルカくんと同じくため息を吐いて、今にも殴りかかりそうなご主人様(仮)の名前を呼ぶ。
「ちょっとマサト、やめなさいよ」
続いて玄武くんも、リアリティー溢れる彼の現状を踏まえて警告する。
「マサト、学校から『次に暴力沙汰を起こしたら謹慎処分だ』って言われるんだろ? こんな人気の多い場所で殴ったら、即通報されるぞ」
その言葉に心を動かされたのか、力を込めていた拳がゆるりと開かれた。
気道を締め上げられていた大学生はお尻から床に着地し、荒々しく酸素を吸い上げる。
後ろに棒立ちになっていた他の大学生ふたりが、マサトを見つめながら大きく目を見開いていた。
「ま、マサトって…………まさかお前が、あの『鳳凰 正人』か…………?」