Beast Love
(……なんだ、この声? 女子……と、男子もいるのか?)
掠れた声と、身体のどこかがゴンッと用具にぶつかる低い音が、体育倉庫の中から聞こえる。
(……うわー。誰か盛ってんじゃねぇのか? コッチに気付かれないうちに、早く出よう)
「た、す……、けて……」
小さな響きが、俺の動きをピタリと止めた。
(あー。俺、なにやってんだろう……。これでリアルに中で愛を育み中だったら、ヤバいよな)
そんな後悔を呟いて後ろを振り返り、覚悟を決めて倉庫の取っ手を掴み、スライドさせる。
立て付けの悪い鉄製の倉庫の扉は、ガラガラっと低くて太い音を響かせた。
真っ暗な倉庫内に、跳び箱やマットに混じってふたつの人影が、ぼうっと浮かび上がる。
少し体を揺らせば、照明の明かりがふたりの顔を捉えた。
ひとりは、スマホを片手に目を丸くして俺を見る湯沢コーチと。
そしてもうひとりは、…………スカートを捲りあげられ、下着が露わになった……
「小、雪……?」
掠れた声と、身体のどこかがゴンッと用具にぶつかる低い音が、体育倉庫の中から聞こえる。
(……うわー。誰か盛ってんじゃねぇのか? コッチに気付かれないうちに、早く出よう)
「た、す……、けて……」
小さな響きが、俺の動きをピタリと止めた。
(あー。俺、なにやってんだろう……。これでリアルに中で愛を育み中だったら、ヤバいよな)
そんな後悔を呟いて後ろを振り返り、覚悟を決めて倉庫の取っ手を掴み、スライドさせる。
立て付けの悪い鉄製の倉庫の扉は、ガラガラっと低くて太い音を響かせた。
真っ暗な倉庫内に、跳び箱やマットに混じってふたつの人影が、ぼうっと浮かび上がる。
少し体を揺らせば、照明の明かりがふたりの顔を捉えた。
ひとりは、スマホを片手に目を丸くして俺を見る湯沢コーチと。
そしてもうひとりは、…………スカートを捲りあげられ、下着が露わになった……
「小、雪……?」