Beast Love
「そう、なんだ……」

玄武くんからの話を聞いて、自分の信じるがままに生きるあの男が、なんだか眩しく感じた。

みんなが上手く立ち回ろうと衝突を避け、面倒ごとを避けるこのご時世で力強く突き進む背中が、……遠くに思えた。


「マサトはなんだかんだ言って、良いやつだよ。きっと困ってる人を見過ごせないタイプの人間なんだろうね」


「うん、そうみたいだね」


「おいノゾミ、ぼさっとしてねぇでさっさと帰るぞ」

「わっ?!」

そんなことを考えていると、いつの間にやらご本人の登場で。

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