Beast Love
ガチャんっと鍵が開き、おばあさんはまた朗らかに笑いながら青龍院くんの腕から荷物を受け取った。
「ありがとうねぇ。あらっ! 貴方よく見たら、いま放送してる大河ドラマに出てくる、俳優の仲村 官九郎にそっくりの男前だねぇ。ノゾミちゃんの彼氏かい?」
最後の言葉に、ブフーッ!っと吹き出してしまった。
「違っ! 違う違う違う! 違うよ、中川さん! 彼はただのクラスメイトで、」
「よくお似合いよぉ。フォッフォッフォッ。仲村 官九郎似の男前さん、ノゾミちゃんを大事にしてあげてねぇ。とっても優しいお嬢さんだからね」
なぜ、肝心な時に限ってご高齢の方の耳は、遠くなるのだろうか。
「あのね、彼は彼氏でもなんでもなくてっ、」
届け、届いてくれ、この思い!
この必死さ、この鬼の如く険しい顔付き!!
「フォッフォッフォッ。あらやだ、ノゾミちゃんったら照れちゃってぇ。めんこいねぇ。そう思わんかい? 彼氏さん?」
ちっ、違ぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!!
「ああ、まぁ、はぁ…………」
青龍院くんもめちゃくちゃ反応に困っているのがまた私の羞恥心を高める。
(ああぁぁぁ恥ずかしくてすぐにでも逃げ出したい!)
顔を真っ赤にして、全身に込み上げる羞恥の念に悶えていると。
「でも確かに優しいですね、彼女」
彼は余裕のある微笑を含み、そう言ってくれた。
「ありがとうねぇ。あらっ! 貴方よく見たら、いま放送してる大河ドラマに出てくる、俳優の仲村 官九郎にそっくりの男前だねぇ。ノゾミちゃんの彼氏かい?」
最後の言葉に、ブフーッ!っと吹き出してしまった。
「違っ! 違う違う違う! 違うよ、中川さん! 彼はただのクラスメイトで、」
「よくお似合いよぉ。フォッフォッフォッ。仲村 官九郎似の男前さん、ノゾミちゃんを大事にしてあげてねぇ。とっても優しいお嬢さんだからね」
なぜ、肝心な時に限ってご高齢の方の耳は、遠くなるのだろうか。
「あのね、彼は彼氏でもなんでもなくてっ、」
届け、届いてくれ、この思い!
この必死さ、この鬼の如く険しい顔付き!!
「フォッフォッフォッ。あらやだ、ノゾミちゃんったら照れちゃってぇ。めんこいねぇ。そう思わんかい? 彼氏さん?」
ちっ、違ぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!!
「ああ、まぁ、はぁ…………」
青龍院くんもめちゃくちゃ反応に困っているのがまた私の羞恥心を高める。
(ああぁぁぁ恥ずかしくてすぐにでも逃げ出したい!)
顔を真っ赤にして、全身に込み上げる羞恥の念に悶えていると。
「でも確かに優しいですね、彼女」
彼は余裕のある微笑を含み、そう言ってくれた。