Beast Love
進路希望に関する話がひと段落ついて職員室から出ると、ばったりある人物と出くわす。
「あ、トオルくん」
「おー、天音さん。昨日はごちそうさまでした」
クールな感じはいつも通りなんだけれど、違うピースを無理やりはめているような取り繕った笑顔の彼に、首を傾げる。
「…………トオルくん、何か変?」
「いっ?! どこが? いたって普通だけど……。あ、そうだ。昨日借りた傘、今日持って来るの忘れたからまた明日持って来るよ」
話をすり替えた男子に目を細めるも、傘については首を横に振る。
「別にいいよ、傘なんて。あげる」
「あー、それはさすがに悪いから、じゃぁ、家まで今日持って行くよ」
そう提案する彼の手には、進路希望調査表が。
「あ、トオルくん」
「おー、天音さん。昨日はごちそうさまでした」
クールな感じはいつも通りなんだけれど、違うピースを無理やりはめているような取り繕った笑顔の彼に、首を傾げる。
「…………トオルくん、何か変?」
「いっ?! どこが? いたって普通だけど……。あ、そうだ。昨日借りた傘、今日持って来るの忘れたからまた明日持って来るよ」
話をすり替えた男子に目を細めるも、傘については首を横に振る。
「別にいいよ、傘なんて。あげる」
「あー、それはさすがに悪いから、じゃぁ、家まで今日持って行くよ」
そう提案する彼の手には、進路希望調査表が。