Beast Love
アキラのバスケ部の問題に首を突っ込むポチを見ては、危なっかしいヤツだなとイライラしながらも協力し合って、無事アキラを助けることに成功。


他人の問題にも関わらず、他の奴らに混じってバスケコート上で嬉しそうに笑うアイツは、悪い奴ではないんだろうと感じた。


うちのクラスにいる連中は、皆それぞれ他校や他クラスでは解決しようがない、教師からも見捨てられた《問題》を抱えたやつばかりだ。


……ポチだってそうだろうと、薄々勘付いてはいた。


それがどんな《問題》なのかは、具体的には知らねぇけどよ。



「 ポチ公もよ、」


家まで送り届けた去り際に、日々強まる想いを闇夜に乗せて口にする。



「困ってんなら、俺がいつでも助けてやるよ」


僅かに左右に揺れた純粋な瞳が、誰かに救いを求めているように見えた。



「……いいよ、法外な報酬を要求されそうで怖いし」


「素直じゃねぇ女だな」


「……余計なお世話だよっ。じゃぁね、また明日」



もし、強がるお前の秘密が暴かれる日が来たのなら。



お前は誰かに、助けを求めることができるのか?



そう問いかけたい気持ちを我慢して、俺は静かに家路を辿った。

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