Beast Love
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桜島高校は、いたるところで賑わいを見せていた。
「いっちゃん、まだかなぁ〜」
各教室ではお化け屋敷やメイド喫茶などの催し物が開かれ、中庭では売店が立ち並ぶ。
「ノゾミ〜ん、ハルカくーん! 久しぶりっ」
校門から、私服に身を包んだいっちゃんが走り寄ってきた。
「あ、いっちゃーん! いらっしゃい」
「カレイドスコープ以来だね、久しぶりー」
ふたりで温かく出迎えれば、親友は口角を上げる。
「ささっ! ノゾミんとハルカくんの演劇がある午後まで、一緒に中見て回ろう! もう楽しみすぎて待ちきれない! 早く早くーっ」
「はいはい、分かった分かった」
「いっちゃんって相変わらず元気だね、ふふっ」
テンションが高めの彼女に引っ張られ、3人は笑い合いながら文化祭の喧騒の中へと、飛び込んだ。