Beast Love
「天音ちゃんと…………、なんや、ごっついべっぴんさんがおると思ったら、トオルかいな〜。ちょっと意外に俺の好みのタイプやから、記念にお尻触らせて」
「なんの記念だよっ」
鋭い突っ込みを決めると、トオルくんはそのまま教室へと後退りを始める。
「俺は一旦教室に戻るよ。じゃ、また後で」
ウィッグを揺らして小走りで駆けていく背中を見送れば、隣からは気まずそうに白虎町くんが声を掛けてきた。
「いやぁ、天音ちゃんごめんなぁ、マサトのヤツがなんや色々言うて。あいつがあんなこと言うんはなぁ、俺の妹が文化祭に来とるからやねん」
そこから白虎町くんは、ガソリンスタンドでマサトが教えてくれた通りに妹さんの紹介をしてくれた。
手術を控えた妹さんがいること、その彼女が文化祭で久しぶりの外出を楽しんでいることなど。
「せやから、マサトも俺の妹のために演劇で優勝しようと思って、ピリピリしてもうとるんよ。俺からはさっきの発言についてはきつ〜く言うといたから、今頃マサトのやつは捨てられそうな子犬みたいな顔で、天音ちゃんを教室で待っとると思うで?」
「そうかなぁ、……。うん、でもありがとう白虎町くん。私こそいきなり飛び出してリハーサル止めちゃったし、クラスのみんなにも迷惑かけたから反省してます。そろそろ教室に戻るよ」
「せやな、俺らもそろそろ戻ろか! 文化祭、楽しもな!」
「なんの記念だよっ」
鋭い突っ込みを決めると、トオルくんはそのまま教室へと後退りを始める。
「俺は一旦教室に戻るよ。じゃ、また後で」
ウィッグを揺らして小走りで駆けていく背中を見送れば、隣からは気まずそうに白虎町くんが声を掛けてきた。
「いやぁ、天音ちゃんごめんなぁ、マサトのヤツがなんや色々言うて。あいつがあんなこと言うんはなぁ、俺の妹が文化祭に来とるからやねん」
そこから白虎町くんは、ガソリンスタンドでマサトが教えてくれた通りに妹さんの紹介をしてくれた。
手術を控えた妹さんがいること、その彼女が文化祭で久しぶりの外出を楽しんでいることなど。
「せやから、マサトも俺の妹のために演劇で優勝しようと思って、ピリピリしてもうとるんよ。俺からはさっきの発言についてはきつ〜く言うといたから、今頃マサトのやつは捨てられそうな子犬みたいな顔で、天音ちゃんを教室で待っとると思うで?」
「そうかなぁ、……。うん、でもありがとう白虎町くん。私こそいきなり飛び出してリハーサル止めちゃったし、クラスのみんなにも迷惑かけたから反省してます。そろそろ教室に戻るよ」
「せやな、俺らもそろそろ戻ろか! 文化祭、楽しもな!」