Beast Love
宇佐美先生が去った教室内では、不満の残る生徒たちによる緊急会議が開かれる。


室内にも関わらずニット帽を被り、耳にはピアスだらけのクラスメイトが教壇に立ち、言葉を発した。


「生徒をバカにした校長に、喧嘩を売ろうと思います」


野郎どもの歓声が上がる。


「いいぞー! やったれやったれ!」
「目にものを見せてやろうぜ!」


Z組の長である鳳凰 正人は、「やるからには派手にやろうぜ」などと、彼らを煽る始末だ。



「んー。でも、具体的には何をすればいいんでしょうか」


いつものオタクくんがかちゃりとメガネを持ち上げて首を捻れば、悪知恵のよく働く白虎町くんが、ピンっと人差し指を立てる。


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