Beast Love
「それってどんな理由なんですか?」


「ん。それはー、君を守っ」


教室の入り口に、コチラに向かって手を振る女子生徒が現れた。



「あー! ヨウくん、ミユとお昼ご飯食べるって約束、忘れてたでしょー!」


髪をポニーテールで纏めた、恐らく普通科クラスであろう彼女は、白虎町くんに対し全力で頬を膨らませる。


「ミユ、もうヨウくんとお話ししないからねっ」

「ミユちゃん、機嫌悪くしんといて? ずっと待っとったで〜。じゃ、転校生さん、小羊くん、そういうことで」


プイッとそっぽ向いたぶりっ子女子に、白虎町くんは慌てて駆け寄り、そのまま教室から消えていった。


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