Beast Love
(……あー、そうだ。ゲーム機のコンセントが差しっぱなで部屋で充電できないから、和室で充電してたの思い出した)
「俺さ、この部屋に充電器置きっぱなしなんだけど……襖の隙間から、放り投げてくんね?」
もうすでに眠りに落ちているのか、返事はない。
「……寝てるなら、勝手に入って取るぞ」
襖を開けて中に入れば、普段はしない甘ったるい香りが鼻腔をくすぐる。
(……同じシャンプー使ったはずなのに、なんでこんなに良い香りがするんだ? ムラムラするじゃんかよ)
さっさと目当ての品を取って引き返そう、……そう思っていたのに。
緩やかな寝息を立てる女子に、思わず足を止める。
(あー、なんつう顔して寝てんだよ。可愛すぎだろ)
長いまつげを揺らして眠るノゾミの寝顔が、あまりにも無防備で。
(さわりてぇ…………)
襲いたくなる衝動を、必死に堪える。
せめて、今までひとりで頑張った彼女を労うくらいならいいだろうと、手を伸ばす。
手の甲でそっと頬に触れれば、友人の”恋人”に唾をつけまいと珍しく堪えていた欲望が、声に出てしまった。
「お前のことが、好きだ」、と。
一番、素直に伝えたい気持ちが。
(……はぁー。そろそろ戻らねぇとヤバイな。本気で襲っちまいそうだ)
肌に触れていた手を下げて、ゆっくりと立ち上がり、ノゾミに背を向けた……その瞬間。
「ねぇ、今……私のこと、好きだって言ったの?」
振り返れば、寝ていると思っていたはずのそいつが起き上がり、きょとんとした顔で俺を見ていた。
「俺さ、この部屋に充電器置きっぱなしなんだけど……襖の隙間から、放り投げてくんね?」
もうすでに眠りに落ちているのか、返事はない。
「……寝てるなら、勝手に入って取るぞ」
襖を開けて中に入れば、普段はしない甘ったるい香りが鼻腔をくすぐる。
(……同じシャンプー使ったはずなのに、なんでこんなに良い香りがするんだ? ムラムラするじゃんかよ)
さっさと目当ての品を取って引き返そう、……そう思っていたのに。
緩やかな寝息を立てる女子に、思わず足を止める。
(あー、なんつう顔して寝てんだよ。可愛すぎだろ)
長いまつげを揺らして眠るノゾミの寝顔が、あまりにも無防備で。
(さわりてぇ…………)
襲いたくなる衝動を、必死に堪える。
せめて、今までひとりで頑張った彼女を労うくらいならいいだろうと、手を伸ばす。
手の甲でそっと頬に触れれば、友人の”恋人”に唾をつけまいと珍しく堪えていた欲望が、声に出てしまった。
「お前のことが、好きだ」、と。
一番、素直に伝えたい気持ちが。
(……はぁー。そろそろ戻らねぇとヤバイな。本気で襲っちまいそうだ)
肌に触れていた手を下げて、ゆっくりと立ち上がり、ノゾミに背を向けた……その瞬間。
「ねぇ、今……私のこと、好きだって言ったの?」
振り返れば、寝ていると思っていたはずのそいつが起き上がり、きょとんとした顔で俺を見ていた。