Beast Love
男たちを撃破したヨウとアキラが、両脇を抱えて俺の身体を持ち上げてくれた。


「退学だってあり得るんだぞ?! なんで来たんだよ!!」


助けに来てくれたにも関わらず、当の本人たちに声を荒げてしまう。



後ずさる城之内を睨み付けるトオルが、一瞬だけこちらを振り向いた。


「俺は、俺たちは……お前が黙ってやられてるのを見て見ぬふりできるほど、賢くなかったってことさ」



両脇から、頭上に輝く太陽のようにあっけらかんとした笑い声が聞こえてくる。


「そうそう、そう言うこっちゃ。恨むなら、こんなアホな俺らと友達になった自分を恨むことやなぁ。俺もトオルもアキラも、お前に惹かれて集まったんやから」

「ああ、類は友を呼ぶと言うしな。こればっかりは仕方がないさ、マサト」



最高にバカな奴らと友達になっちまったもんだと、激しく後悔した。


呆れたといった感情が、乾いた笑いと共に溢れ落ちる。


「お前ら、最高にクレイジーだよ、ほんと」
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