Beast Love
「うわぁ?! 天音ちゃんやん!」
「おー。こんばんは、天音さん。……まったく、ヨウのナンパに付き合ってたら、面白いことだらけだな」
知り合いに声を掛けてしまった恥ずかしさを誤魔化すように作り笑いを浮かべる白虎町くんと、そんな友人を呆れた顔でガン見している玄武くん。
……白虎町くんは妹さんとの会話のために色んな女の子と仲良くしてるって聞いたけど、今日の様子を見ていると、自分の欲望を満たすために声を掛けている気がしなくもない。
「あら、こんばんは、おふたりさん。白虎町くんと玄武くんも、花火を見に行くの?」
そのことには敢えて深く触れずにそう尋ねれば、白いシャツにド派手なハーフパンツを履いた関西人が、テンパりながら頷く。
「そうやねん。まぁ、男ふたりだけで見に行くのも寂しいやんっ? だから、むさ苦しいメンツにちょこっとばかり花を添えたいなぁと思って女の子を漁って……、いやいや、違うで?! そんな目で見んといてぇな、天音ちゃん!」
ボロが出た白虎町くんを白い目で見ながら、私はあることに気付く。
「……あれ? そう言えば、マサトの姿はないんだね。ふたりが来るなら、マサトも来そうな感じなのに」
「あ、あー、まぁ……」
「うん、そうだね……」
一瞬、白虎町くんと玄武くんが、意味深に視線を交わしたのを、私は見逃さなかった。
「えっ、なに? どうしたの? マサトに、何かあったの?」
「おー。こんばんは、天音さん。……まったく、ヨウのナンパに付き合ってたら、面白いことだらけだな」
知り合いに声を掛けてしまった恥ずかしさを誤魔化すように作り笑いを浮かべる白虎町くんと、そんな友人を呆れた顔でガン見している玄武くん。
……白虎町くんは妹さんとの会話のために色んな女の子と仲良くしてるって聞いたけど、今日の様子を見ていると、自分の欲望を満たすために声を掛けている気がしなくもない。
「あら、こんばんは、おふたりさん。白虎町くんと玄武くんも、花火を見に行くの?」
そのことには敢えて深く触れずにそう尋ねれば、白いシャツにド派手なハーフパンツを履いた関西人が、テンパりながら頷く。
「そうやねん。まぁ、男ふたりだけで見に行くのも寂しいやんっ? だから、むさ苦しいメンツにちょこっとばかり花を添えたいなぁと思って女の子を漁って……、いやいや、違うで?! そんな目で見んといてぇな、天音ちゃん!」
ボロが出た白虎町くんを白い目で見ながら、私はあることに気付く。
「……あれ? そう言えば、マサトの姿はないんだね。ふたりが来るなら、マサトも来そうな感じなのに」
「あ、あー、まぁ……」
「うん、そうだね……」
一瞬、白虎町くんと玄武くんが、意味深に視線を交わしたのを、私は見逃さなかった。
「えっ、なに? どうしたの? マサトに、何かあったの?」