Beast Love

「ノゾミちゃん、これでマサトくんと一緒に二人三脚に参加しなくちゃいけなくなったね〜。しかも僕はマサトくんが出ることになってた、棒倒しに参加しなきゃだし、最悪だよぉ」

「はっ！ 本当だ！」


ふたりしてテントの下でぐったりと項垂れていると、競技に参加する生徒たちへ声を掛けに回っている体育委員から、収集がかかる。



「はい、二人三脚に参加する人たち〜！ そろそろ入場口に集合してくださーい！」


「んげっ！ ついにきたよ〜。あーあ」

「ノゾミちゃん、ファイトっ」


ガッツポーズを送るハルカくん越しに人気者の方をチラリと見ると、どうやら白虎町くんが近くに行って競技が入れ替わっていることを説明してくれていた。




ぼーっと眺めていると、一瞬、マサトと視線が交差する。



ドキッと跳ね上がった心臓が、今度はバクバクと激しく鼓動する。