Beast Love
***
鞄を抱えて、私は学校へとひたすら走り続ける。
病室に入ってきたみんなの顔を見て、あることを閃いたから。
ぼんやりとひろがっていたアイデアが、急速にひとつの形へと収縮されていくのを感じる。
残された時間は少ない。
1分1秒でも、早く。
酸欠で苦しくなる胸を押さえつけて、学校に辿り着いた私は職員室の扉を隕石のような勢いで豪快に開く。
中にいた先生たちの注目が、一気に集まってきた。
「あら、天音さん?」
「宇佐美先生、あの、折り入ってご相談がありますっ!」
机に座っていた宇佐美先生の元へ駆け寄り、私は閃いたアイデアを荒い呼吸のままに伝える。
宇佐美先生はペン先でトントンと唇を叩いたあと、にっこりと笑った。
「いいんじゃないかしら? 早速、準備しましょうか。詳しいことが決まったら、クラスのみんなにもホームルームで伝えてあげるわね」
「は、はい! ありがとうございますっ」
こうして私の、マサトを救うための一大プロジェクトが幕を開けた。
鞄を抱えて、私は学校へとひたすら走り続ける。
病室に入ってきたみんなの顔を見て、あることを閃いたから。
ぼんやりとひろがっていたアイデアが、急速にひとつの形へと収縮されていくのを感じる。
残された時間は少ない。
1分1秒でも、早く。
酸欠で苦しくなる胸を押さえつけて、学校に辿り着いた私は職員室の扉を隕石のような勢いで豪快に開く。
中にいた先生たちの注目が、一気に集まってきた。
「あら、天音さん?」
「宇佐美先生、あの、折り入ってご相談がありますっ!」
机に座っていた宇佐美先生の元へ駆け寄り、私は閃いたアイデアを荒い呼吸のままに伝える。
宇佐美先生はペン先でトントンと唇を叩いたあと、にっこりと笑った。
「いいんじゃないかしら? 早速、準備しましょうか。詳しいことが決まったら、クラスのみんなにもホームルームで伝えてあげるわね」
「は、はい! ありがとうございますっ」
こうして私の、マサトを救うための一大プロジェクトが幕を開けた。