Beast Love
***



「で、君たちは朝から待ち合わせして、何でこんな所におるん?」


遠くで白虎町くんの台詞を聞いていた店員である宇佐美さんが、「おい、ヨウ。こんな所って言ったか?」っと突っ込みを入れた。


「いややなぁ、ノボルさんっ。『こんな素敵なお店』の聞き間違いですって」


ニコニコ笑顔で訂正し、話を再開する白虎町くん。


あー、彼はきっとこんな風に、のらりくらりと世の中と女性関係を上手いこと渡り歩いてきたんだろうなぁ、とか勝手に思う。


「実は僕たち、親睦会も兼ねて3人で遊園地に行く予定なんだっ」


ハルカくんが嬉しそうに答えてくれるから、こっちまで嬉しくなってくる。


「えー、良いなぁ」と呟いた白虎町くんであったが、唐突に「あ、そうや! 良かったらその親睦会とやらに、俺たちも参加させてや〜」と頼み始めた。


私は飲んでいたミルクティーをコップの中で吹き出し、マサトに「きたねぇ!」っと小突かれる。


「ゲホッ、ゴホッ! ……え、白虎町くん今なんて言ったんですか?」
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