Beast Love
やがて作成決行が週末の日曜日に近づいた、金曜日の放課後。
「天音さん、ごめん、ちょっといいかな?」
「ん? どうしたの?」
教室で宇佐美先生と集合時間を確認していると、玄武くんから呼び出しを受ける。
玄武くんは気まずそうに手招きをして、屋上に繋がる階段の影に来てくれと言う。
言われる通りに彼について行くと、人の視線から外れた閑散とした場所で、1枚のチケットを渡された。
ひんやりとする小さな埃を含んだ空気の中、私は首を傾げる。
「これは、…………カレイドスコープの入場券?」
「そう。明日、17時にカレイドスコープに来て欲しいんだ」
手渡されたのは、春に1度みんなで遊んだ思い出の詰まった遊園地の入場券だった。
「どうして、こんな時に、遊園地なんて……」
「それは、…………とりあえず来てくれないかな?」
玄武くんからお誘いを受けたのはこれが初めてだが、どうにも様子がおかしい。
落ち着かずにそわそわしてるし、表情が挙動不審である。
「ねぇ。…………このチケットって、玄武くんが買ってくれたものなの?」
「天音さん、ごめん、ちょっといいかな?」
「ん? どうしたの?」
教室で宇佐美先生と集合時間を確認していると、玄武くんから呼び出しを受ける。
玄武くんは気まずそうに手招きをして、屋上に繋がる階段の影に来てくれと言う。
言われる通りに彼について行くと、人の視線から外れた閑散とした場所で、1枚のチケットを渡された。
ひんやりとする小さな埃を含んだ空気の中、私は首を傾げる。
「これは、…………カレイドスコープの入場券?」
「そう。明日、17時にカレイドスコープに来て欲しいんだ」
手渡されたのは、春に1度みんなで遊んだ思い出の詰まった遊園地の入場券だった。
「どうして、こんな時に、遊園地なんて……」
「それは、…………とりあえず来てくれないかな?」
玄武くんからお誘いを受けたのはこれが初めてだが、どうにも様子がおかしい。
落ち着かずにそわそわしてるし、表情が挙動不審である。
「ねぇ。…………このチケットって、玄武くんが買ってくれたものなの?」