Beast Love
募金活動を行う一同に近づく、社会人らしき団体がいた。
バスケットのレンタルコートで玄武 輝を受け入れていた、社会人チームだ。
「よーっす、アキラ。あのイカつい兄ちゃんが困ってるんだって?」
「俺たちにも、寄付させてくれ」
「あと、レンタルコートの管理人がこの金を寄付してくれって言ってたから、預かってきた」
玄武 輝はキョトンとしながら、かつて心交わし合いパスを交わし合った社会人たちから分厚い封筒を、受け取る。
「こ、これは……?」
中を確認すると、諭吉が何枚も重ねられていた。
「お前の一件で、イカつい兄ちゃんが不良を一掃してくれただろ? それで、”レンタルコートを快適に利用できるようになった”って感謝の声が結構上がったみたいでな。それはそういう感謝してる人たちからの、寄付だそうだ」
正人を救いたいと願うのは、彼らだけではない。