Beast Love
「おー、サンキューな。お前が提案してくれたんだってな、この募金活動」
輝きを増した女子生徒に、胸の高鳴りを噛み締めていると。
「うん! これであなたが進路希望調査表に書いた、”クラス全員で卒業”っていう目標は達成できるよね?!」
書いた本人ですら忘れていた、そんなちっぽけな夢を口にする。
「……はっ、そんなこといちいち覚えてんのかよ」
そして、抱きしめたくなるようなニコニコ顔で、白紙のプリント用紙を差し出してきやがった。
「じゃぁ、書き直してよ。あなたの本当の夢を、これに書いて」
それは俺が以前に提出した、進路希望調査表。
…………余命宣告を受けて諦めていた夢をもう一度、誰かに宣言できる日がくるなんて、思ってもみなかった。
だが、俺の夢はひとつではない。
新たしく夢見たい未来が、もうひとつ増えたからだ。
無言で受け取り、野郎どもが首から下げているボードを奪い取って、膝の上で書き直す。
「ほらよ、これが俺の今の夢だ」
輝きを増した女子生徒に、胸の高鳴りを噛み締めていると。
「うん! これであなたが進路希望調査表に書いた、”クラス全員で卒業”っていう目標は達成できるよね?!」
書いた本人ですら忘れていた、そんなちっぽけな夢を口にする。
「……はっ、そんなこといちいち覚えてんのかよ」
そして、抱きしめたくなるようなニコニコ顔で、白紙のプリント用紙を差し出してきやがった。
「じゃぁ、書き直してよ。あなたの本当の夢を、これに書いて」
それは俺が以前に提出した、進路希望調査表。
…………余命宣告を受けて諦めていた夢をもう一度、誰かに宣言できる日がくるなんて、思ってもみなかった。
だが、俺の夢はひとつではない。
新たしく夢見たい未来が、もうひとつ増えたからだ。
無言で受け取り、野郎どもが首から下げているボードを奪い取って、膝の上で書き直す。
「ほらよ、これが俺の今の夢だ」