Beast Love
「あはは。しょうがないから、叶えてあげる」
キスする瞬間にばれそうになる、胸の高鳴り。
瞳を開ければ、優しく髪を撫でてくれるあなたが、たまらなく恋しい。
笑い合い、一瞬の愛おしい時がふたりを包む。
「あ! そうだ。大事なこれ、渡しておくね」
仲間たちから預かった卒業証書を手渡せば、彫刻のように綺麗に型取られた唇が、思い出したかのように言葉を紡いだ。
「まぁ、今さらだが…………”ただいま”、」
「うん、”おかえりなさい”!」
猛獣に感化され、愛を求める獣と化した。
もうこの手は、離さない。
離したりはしない。
従順な飼い犬のように、私はいつでも見えない尻尾を振って、貴方を待っている。
【完】
キスする瞬間にばれそうになる、胸の高鳴り。
瞳を開ければ、優しく髪を撫でてくれるあなたが、たまらなく恋しい。
笑い合い、一瞬の愛おしい時がふたりを包む。
「あ! そうだ。大事なこれ、渡しておくね」
仲間たちから預かった卒業証書を手渡せば、彫刻のように綺麗に型取られた唇が、思い出したかのように言葉を紡いだ。
「まぁ、今さらだが…………”ただいま”、」
「うん、”おかえりなさい”!」
猛獣に感化され、愛を求める獣と化した。
もうこの手は、離さない。
離したりはしない。
従順な飼い犬のように、私はいつでも見えない尻尾を振って、貴方を待っている。
【完】