Beast Love
今日の朝に、小雪さんという女子生徒から託された手紙を手渡す。
すると、玄武くんは手紙に見覚えがあるのか、ピクリと反応を見せた。
「……これ、誰から?」
明らかに、”嬉しい”っと言った感情からは離れた声音。
「え、えーっと……井川 小雪さんっていう、バスケ部のマネージャーさんから預かりました」
「小雪……」
手紙の主の名前を告げれば、眉間にシワを寄せる。
(あらら? なんか険悪な雰囲気? 小雪さんと仲良くないのかな……)
青空の下で、目の前の彼の雰囲気にたじろぎ、良くない妄想だけが右往左往してしまう。
しばらく無言で手紙を見つめていた玄武くんだったが、やがて小さなため息を吐いた。
「……この手紙は、受け取れないよ。ごめんね、天音さん。せっかくわざわざ届けてくれたのに。本人にもそう、言っておいて」
「ええっ?! なんで?」
まさかの受取拒否に目を丸くしていると、玄武くんは悲しげな笑みで、「読まなくても、なんて書いてあるか分かるんだ」っと呟く。
「あと、小雪にこう伝えておいてくれないかな? 『君のせいじゃないから』、って」
すると、玄武くんは手紙に見覚えがあるのか、ピクリと反応を見せた。
「……これ、誰から?」
明らかに、”嬉しい”っと言った感情からは離れた声音。
「え、えーっと……井川 小雪さんっていう、バスケ部のマネージャーさんから預かりました」
「小雪……」
手紙の主の名前を告げれば、眉間にシワを寄せる。
(あらら? なんか険悪な雰囲気? 小雪さんと仲良くないのかな……)
青空の下で、目の前の彼の雰囲気にたじろぎ、良くない妄想だけが右往左往してしまう。
しばらく無言で手紙を見つめていた玄武くんだったが、やがて小さなため息を吐いた。
「……この手紙は、受け取れないよ。ごめんね、天音さん。せっかくわざわざ届けてくれたのに。本人にもそう、言っておいて」
「ええっ?! なんで?」
まさかの受取拒否に目を丸くしていると、玄武くんは悲しげな笑みで、「読まなくても、なんて書いてあるか分かるんだ」っと呟く。
「あと、小雪にこう伝えておいてくれないかな? 『君のせいじゃないから』、って」