暴走族彼氏
「ねぇ、今から空いてる?
 ちょっと付き合ってくんない?」

「・・・うん、いいけど。」


もちろんですとも♪



―「パスっ」

「わぁっ!?」

と、アキラが投げてきたのはバイクのヘルメット。

「あっぶな・・・、もうちょっとで落ちてたよ~。」

あたしのバスケ本能が働いてくれてよかった・・・。

「さっすが現役バスケ部っ!!」

わっ・・・。

アキラがあんまり子供っぽく笑うからドキっときちゃった。


こんな笑顔見せられたら、誰だって惚れちゃうよね。

「ほらっ、行くぞっ。」


あたしはアキラの腰に手をまわした。

昨日はなんともなかったのに、意識しだすと変に考えすぎちゃって、どのくらいの力でつかまればいいのか分かんないよ~。


「どこ行くの~?」


アキラは前を向いたまま

「内緒。」
とだけ言った。


・・・また内緒。
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