暴走族彼氏
―帰り道。


あたしは相変わらずアキラの後ろで。

行きと変わったのは、アキラにしがみつく力。


アキラの息が出来なくなるほど、力いっぱい抱きしめた。


「ねーアキラさ~ん?
 あたしの頭の中、春になったよ~♪」

「バーカ。冬がとんでんじゃん。」

「冬は来なかったの~。」

「意味わかんねぇ~。」

「あたしも意味分かんなーい。
 やっぱあたし達おかしいよっ!!」

「だから~、おかしいのはお前だけだって。」


「何それ。アニメおたくのくせに。」

「おまっっ、そんな古い話題を・・・。」


「ホントはあたしも、らんま●/2全巻持ってんだ♪」


「何だそれっ。」





―こうして、あたしの人生の中で1番幸せだった1日が終わった。
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