Liebe
店に着くと、エリーはシェルを案内しながら次から次へと服の提案をしていた。
最初はエリーの頭の上でそれを見守っていたリヒトだったが、しばらく経つとうんざりしたように店の外へ出て、店の看板に腰を下ろした。
「ふふ、明日が楽しみですね」
「あ、あぁ」
楽しそうな表情のエリーと、少し疲れたような表情のシェル。
手に袋を持ちながら、二人は店を出てきた。
リヒトはふわふわとエリーの頭の上に再び身を預ける。
空を見上げると、茜色が目に反射した。
「そろそろ帰りますか」
「そうだな」
「あ、一応練習だと思って手でも繋いでおきますか?」
「繋がねぇよ! つーか明日も繋ぐ予定ねぇよ!」
エリーの言葉に顔を赤くして反論するシェル。
エリーはくすくすと笑って、歩みを進めた。