Liebe
そして夜。
空が暗くなり、澄んだ空気が冷たくなってくる頃。
少しずつ、水の流れる場所が淡い灯りに照らされ始めた。
光に反射する水面が美しく輝く。
エリーは見とれるようにぼーっとその光景を目に焼き付けていた。
エリーの白いドレスも、青く反射して見え、まるで別のドレスに着替えたようだ。
「エリー」
「ウィリアムさん」
「……綺麗だ」
「……綺麗ですね」
エリーの返答に、ウィリアムはクスッと笑う。
そしてエリーの手を引き、ウィリアムは泉で溢れた公園へと向かった。
公園に着くと、そこには人々が座っていたり立っていたりしていた。
何かを待っているようだ。
エリーは不思議そうにその光景を見ている。
カイを筆頭に、ウィリアム達は傍にあった階段に腰掛けていく。
何も分かっていないエリーもその隣に腰掛けた。