Liebe
「エリー?」
そんな声にエリーは顔を上げる。
驚いた顔でエリーを見るテオの姿があった。
「テオさん」
「こっち来てたのか!」
「はい。お祭りに招待していただいて」
「そっか。おれもな、祭りにいたんだけど……なんだ、会いたかった」
心底残念そうな顔をするテオ。
エリーはクスッと笑う。
すると、テオは少し顔を赤くした。
「……あ、あのさ」
「はい?」
「……め、珍しいよな。その、そんな、格好、というか」
「……? 水着ですからね」
街中では着ませんよ、と言ってエリーは笑う。
「そりゃあそうだけど! あの、その! に、似合ってる、なって」
語尾を弱めながらテオは言う。エリーは嬉しそうに笑う。
「ありがとうございます」
「あ、ああ」
そんな話をしていると、エリーは不意に腕を引っ張られた。
驚いたように隣を見る。ウィリアムだ。