Liebe
「私たちも一緒だ。案ずるな」
「……はい」
カイに部屋を見せてもらい、そして再びリートとシャールの三人で街中を回っていく。
街中にはリートやシャール以外の人形や、カイ以外の小人がたくさん歩いている。
「エリー」
「はい」
「栞は、使ってくれているか」
「もちろんです。よくダニエルさんの図書館に行くんですよ」
微笑むエリーを、リートが真剣に見つめる。
「エリー」
「はい」
「……貴様は一人じゃない」
力強い言葉に、エリーは頷く。
シャールもエリーの手を取って優しく微笑んだ。
エリーもつられたように、微笑む。
森の香りが、エリーの気持ちを癒してくれた。