Liebe
辿り着いた場所は、赤いレンガと緑色の屋根が印象的な大きな建物だ。
玄関の辺りにはたくさんの植物が置いてあり、ガラスの扉から中を見る限り、どうやら雑貨屋のようだ。
「ここは……?」
「雑貨屋だよ」
「いえ、それは見ればわかるんですが」
「お前意外とはっきり物言うよな」
笑いながらシェルが中に入ろうとする。
扉を開けたところで、エリーは閃いた。
「あ、もしかして、サラさんへの贈り物を探すんですか?」
「はぁ?」
シェルが予想外の言葉を言われたかのように驚き、扉の横の壁にガンッと頭をぶつける。
「ってぇ……」
頭に手をやりながら、涙目でエリーを見る。
「ほ、本人の店で、んなことできるわけねぇだろ」
「本人の店?」
エリーがそう聞いたところで、聞き覚えのある声がした。
「……いらっしゃい」
開いた扉から中を見ると、そこには近付いてくるサラの姿があった。
サラはすぐそばまでやってきて、シェルに視線を移した。