ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「ねぇ、笑わないで聞いてくれる?」
「んー?」
「子供の頃ね、ピーターパン信じてたんだ」
「あー、分かるかも……」
「夜遅くまで窓開けて待ったりしてたんだけど、来なかったんだよね」
「ははっ、俺もやったやった」
なんてダイは笑い声を上げた。
抱きしめられながら、頭をポンと撫で下ろされて、額に軽いキスを落とされる。
こういう気持ちを何ていうのか、一言で表すのは難しいけど。
幸せなんだろうな、と思う。
ダイと再開してから、思い出した事。
ずっと考えていた事。
ダイはきっと笑わない。
応援してくれる──。
「それでね、夢をね、子供逹に伝えられたらって……」
「……」
「私、また絵本描き始めたんだ」