ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
エピローグ
柔らかい春の風に桜の花びらが舞う季節。
保育園では新入園児が沢山入る時期でもあり、相変わらず慌ただしい日々が過ぎていった。
「お疲れさまでしたー」
疲れて毎日くたくたで楽しい事だけじゃないけど、やりがいは凄くあると感じている。
「アリカ先生、何か最近イキイキしてますよね……」
"彼氏といい感じなんですねー。いーなー"なんて、三好ちゃんにジト目で見られるものだから、
「そ、そんな事ないよ?」
どんな噂を流されてしまうか焦ってしまう。
この間なんて"結婚秒読み"の話を流されて大変だったんだから。
駐車場に向かいながら鞄からスマホを出すと、メールが何件か入っているのに気付いた。
ダイかな、なんて受信箱を開けば、それは──
「う、産まれたぁ??」
ユミからの出産報告だった。