ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
その後

きっかけ




「あ、そうだ。ねぇねぇ、ダイはさ。いつ頃さー私の事好きになったの?」

「……」

「まさか、あの時からずっととかじゃないでしょ?」


なんて笑いながら隣を歩くダイを見上げれば、ギロリと睨み付けられる事となる。



「ま、さ、か!!」

「え、じゃぁ……」

「あの夜。ユミに呼び出された日!」


ダイの口調と握られた右手が急に力強くなるから、


「う、うん」


何を言われるか一瞬戸惑ってしまう。



「アリカと再開したところで、絶対に好きになんてならないと思ってた!」

「……」

「酒に酔ってヘロヘロで1人で歩け無くて、信じらんねー女って思ったし」


不機嫌そうに吐き出されるダイの台詞に。
ユミから聞いてはいたけれど、そんなに酷かったんだと、質問した事を後悔しはじめる中。



「俺がユミのベッドまで運んだんだぜー!!」


"重たいしさー、暴れるわで大変だったんだからな"と続けるダイに、


「……」

もう苦笑も出てこない。


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