ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「はぁ?だ、誰が寂しいって?」
「だって、昨日言ってたぜ」
ダイはそう言ってビールジョッキを口に付ける。
「そんなこと……」
「酔っ払って泣きながら」
「泣いてなんか」
ダイが自信満々に鼻で笑うから、昨日の記憶が途中かな無い私に否定する事が出来ない。
「お待たせしましたー」
間に枝豆が運ばれてくる中で、賑やかな笑い声が耳に入ってくる。
店内は中年のオジさんや、学生位に若い男女のグループ等、年齢層は様々だ。
「しかも5年カレシいないとか、欲しいとか言ってたぜ」
ダイの言っている内容はあってるから、本当にそんな事を言ったのかもしれない。
「めっちゃ、泣き上戸なんだな。アリカって」
なんて台詞を吐くダイは、楽しそうに笑みを浮かべるから。
7つも年下のダイの目の前で無償に泣きたくなってしまったのは、まだ昨日のお酒が抜けきって無かったからかもしれない。