ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「歩けるか?」
「うーん……」
「おいッてば!」
「うーん……」
どの位の量のアルコールを飲んだか、時間がどの位経過したか全く記憶にない。
居酒屋を出た頃は既に真っ暗になっていた。
夏の夜の程よく涼しい空気が酔った頭を気持ちよく刺激する。
それでも、足元が覚束無くてふらふらしている私は、ダイに抱える様に腰に手を回されていた。
「ダイのエッチー!ひゃははは!!」
「黙れよ、今電話するから」
「変なとこさわんないでよー!」
「触ってねぇし……」
「いやーーー!!!キャー!!お兄さん、やめてよー!!!」
「お前バカか?マジで黙れよ!」
なんて台詞が溜め息と共に続けられて、顎をクイッと持ち上げられた瞬間──
「……ッ、」
ダイの顔が近付いて、柔らかい唇が私の唇へと付けられた。