ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「もー、バカバカ!!ダイのせいで恥かいたじゃん!!」
「どっちのせいだよ!」
「ダイが文句言うからでしょー」
「文句じゃねーよ!意見だろ?」
「はぁ?」
「お前、社会人のくせにそんな区別もつかねぇの?」
「年上バカにして、えっらそーに!」
そう言い合って、ダイが私にチラリと視線を向けて口元を緩ませてから再び口を開いた。
「……あの禿げた店員めっちゃ見てたぜ」
「た、確かにカツラだったかもッ……」
なんて続けられた台詞に、"プッ"と吹き出してしまう。
「そもそも最初から赤ちゃん売り場に行ったのが間違いだったんだよなー」
「あんたがエレベーターで3階押したんじゃない」
「ちっげーよ、俺は……」
「なによー」
なんて言い合いながらも、笑い合って足を並んべる。
ベビー用品売り場から出たところは丁度本屋で、子供用の絵本が沢山並んでいるのが視界に入った。