ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「あ、ねぇねぇ。絵本なんてどうかな?」
「……結局、子供になのかよ」
「ほら、性別問わないしさ」
棚には絵本が表紙が見えるように並べられている。
簡単そうなイラストばかりなのに、色鮮やかで魅力的で可愛らしくて、目を引くものだらけだった。
「産まれてもねぇのに……」
隣でダイがぶつぶつと文句言ってるのなんて気にならない位に、見ているだけでこっちまで幸せになるような可愛らしい絵柄が視界に入る。
「それに、胎教に読み聞かてもいいって書いてあるし!」
ダイの台詞を遮るようにそう言葉を続けて1冊の絵本を手に取れば、
「へぇー。あ、本当だ」
意外にも覗き込んできた。