ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「え……?」
ダイが私のアイスを持つ手を外側から握って、自分の口元へとアイスを運んでいく。
「ちょッ、待ってよ」
隣に座るダイの顔があまりにも近いから、びっくりした。
「あ、本当だ。美味い」
「あ、あげないよ」
「いーじゃん。ケチ」
そう言って、口元についた残りのアイスをペロリと舐めてから唇を尖らせる。
「もぉー!」
「金はあんだろ?お姉さん」
「あんたよりはね!」
全くもう!!身体だけ図々しく育ってくれたもんだから、微妙に扱いに困る……。
再び、アイスを口にしたところで、
「そういえばさ、絵本で思い出したけど」
ダイはさっき買ったユミのプレゼントの入った袋へと視線を向けて、懐かしそうに目を細めてから再び口を開いた。
「アリカが絵本作ってくれた事あったよな」