ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
子供の頃の話だけど、小学生の頃に自分で画用紙に絵と文を書いた事がある。
パンチしてリボンを付けて自作絵本として、確かに小さなダイに読み聞かせなんかをしたかもしれない。
「なんかさ、猫と猫が旅に出てく話」
いや、絶対にした。
「本当にやーめーてー」
「何でだよ?」
「恥ずかしい歴史だよ、あんなの」
うろ覚えだけど、思い出されるのは、黒い猫と白い猫がお互いに無い物を分けあって動物助けをしていく話。
ブーブーいうダイを捕まえて、無理矢理椅子に座らせてていた。
「……だけどよく覚えてるね」
なんて台詞と共に溜め息が漏れて、アイスを食べる口が止まってしまう。
「一生懸命だったもんな。子供ながらに覚えてるぜ」
なのにダイは面白そうに声を出して笑うから、凄く恥ずかしくなってくる。