ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「お疲れさまでした!」
子供達も全員 保護者の元に送り出して園から外へ出ると、もう日は落ちて丸い月が浮かんでいた。
駐車場までの短い道のり。
半袖から覗く二の腕にひんやりとした空気が伝わってくるから、夏ももうすぐ終わりに近付いているんだと、少しだけ寂しさを感じた。
ポケットのスマホが振動して、目を向けたところでただの出会い系の迷惑メール。
"なんだ"とガッカリしたと同時に、"ダイかと思った"と考えてしまった自分に驚いて少し戸惑った。
慌てて、自分のスマホをポケットにしまい込んで車へと向かって歩き出す。
ダ、ダイの事なんか、赤ちゃんの頃から知ってるんだから。
サクラちゃんやいつきくん位の頃もよーく知っている。
"アリカちゃーん"なんて泣きながら追いかけてきた事もよく覚えているんだから。