ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「顔ヤバいぞ?」
「……は?」
「服もしわくちゃ」
「な、なんでダイが?」
ユミのベッドの横には、Tシャツにスウェット姿のダイが立っている。
「何でって、俺の家だからだろ」
当たり前だと言わんばかりに溜め息を落とした。
「そ、そうだけど。なんでこっち……」
確かにここはダイの家でもあって、今はユミの部屋にいる訳だ。ガンガンする頭を頑張って、フル回転させて言葉を出せば、
「なつやすみ……」
不機嫌そうに眉間に皺を寄せるダイが視界に入る。
「ユミは?」
「仕事」
「おばさんたちは?」
「旅行」
「今、何時……?」
「……8時半」
「うぎゃっ!!!!」
朝の時間との闘いの現実へと引き戻された。