ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「は、はぁ?」
ダイは自分の上着を私の肩にかけて、私の腕を無理矢理引っ張る。
連れていかれたのは、すぐ近くにあった公園だ。
「俺、鬼だからアリカ隠れて」
「私、ヒールなんだけど……」
「靴なんて脱いじゃえばいーじゃん」
なんて、口にするダイからは真っ白な息が漏れる。
「いーち、にぃー、さー……」
「ちょっと待ってよ!」
目の前には背中を向けて数を数えはじめるダイがいのから呆れてしまう。
信じらんない!!
一体なんなの?
突然、かくれんぼしよーなんて。
でも、もっと信じられないのは──、
ヒールの入った靴を脱いで走り出した私自身だ。