ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
「早く乗れよ!」
「ご、ごめん」
覗かれた私がなんで謝るのか。
不満を押さえ込んでダイの車に乗り込んで、助手席のシートベルトをカチッと閉める。
そしてすかさず化粧ポーチを取り出して簡単にフォンデを塗りはじめた。
「よし」
仕上げに頬にチークを落とせば、隣から視線を感じる。
「うわー、早業……」
「うるさいっ!あ、そこの信号右ね」
「知ってる」
「……」
ダイの答えに少し戸惑いを感じてしまったけど、結局そのまま仕事先まで送って貰う事となった。