ピーターパンに恋をして~親友の弟(大学生)と再開しまして~
好きな人と
「足痛いんだけどー」
「悪かったってば」
「ねぇ、おんぶしてよ」
「ふざけんなよ……」
手を繋いで夜道を並んで歩けば、口元からはお揃いの白い息を吐き出される。
照れ隠しにふざけた事を言い合って、繋いだ手を子供みたいに大きく振って、お互いの顔を見合わせれば私逹の笑い声が重なった。
「すっげー嬉しい」
なんて、ダイが見てられない位に口元を緩めるから、恥ずかしくなって顔を足元に向ける。
「なんだよ、照れてんの?」
「照れてませーん」
「こっち向けよ」
「嫌ですー」
そう言って、唇を尖らせたところで、ダイが私の顎を親指で上げて距離が縮まって。
"チュッ"と音を立てて、軽いキスが落とされた。